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初回、たった4分で叩き出された現実。その一撃は、バケモノと呼ばれる男の拳のように、日本ファンの期待を粉砕した。
2024年9月16日。多くの日本のメジャーリーグファンにとって、その一日の始まりは悪夢のような一撃によって告げられました。ナショナルリーグ本塁打王を巡る熾烈な争い。大谷翔平選手(ドジャース)とカイル・シュワーバー選手(フィリーズ)の直接対決が行われたこの日、試合開始からわずか4分で、シュワーバー選手がシーズン53号本塁打を放ちました。
この一発で、2位・大谷選手(49本)との差は4本に拡大。SNSには日本ファンからの悲鳴や嘆きの声が殺到しました。
眼前で突き放された衝撃の一撃~試合開始4分、その瞬間の詳細
2024年9月15日(現地時間)、ロサンゼルスのドジャー・スタジアム。地区首位を争うドジャースとフィリーズの重要な3連戦の幕が切って落とされました。このシリーズは、チームの優劣を争うだけではなく、ナ・リーグの本塁打王を争う2人のスラッガー、大谷翔平とカイル・シュワーバーの直接対決という側面も持ち合わせていました。
試合前の時点で、シュワーバー選手は52本、大谷選手は49本と、3本の差がありました。シーズン終盤に差し掛かったこの直接対決は、タイトル行方を大きく左右する可能性を秘めた一戦でした。
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、左の強打者であるシュワーバー選手に対し、左腕のアンソニー・バンダ投手を「オープナー」として起用する策を選択しました。左対左の matchup(マッチアップ)で、シュワーバー選手の破壊力を封じ込めようという作戦でした。
しかし、その計算は試合開始早々、儚くも打ち砕かれることになります。
初回、1死もない早い段階で打席に立ったシュワーバー選手。カウント2-2からバンダ投手が投じたのは、時速約138.8キロ(86.3マイル)のスライダー。この球に対し、シュワーバー選手はやや体勢を崩しながらも驚異的な腕の力とバットコントロールで対応。打球は右中間スタンドへと吸い込まれていきました。
打球速度は約167キロ(103.8マイル)、飛距離は約118.9メートル(390フィート) という、圧倒的なパワーを示す一打でした。これが、シーズン53号となる先制ソロホームランでした。
この一撃は、試合開始からわずか4分という早い段階での出来事。あまりにも衝撃的な展開に、現地のドジャースファンだけでなく、日本で中継を見守っていた多くのファンも言葉を失いました。
「よりによって…」SNSに溢れた日本ファンの嘆きと悲鳴
シュワーバー選手のこの53号本塁打は、日本のSNSやスポーツニュースのコメント欄にも即時に反映され、ファンや野球ファンからの悲痛な叫びや嘆きで溢れかえりました。
- 「よりによってシュワバーにホームラン打たれるとは何事」
- 「お願いちょっと待っててシュワーバー」
- 「シュワーバーに打たれるのはフラグすぎるて」
- 「ロバーツの策なんて通じない」
- 「甘利采配大失敗、、、」
- 「もう追いつけんわ」
- 「ホームラン王決定」
- 「なにしとんバンダ」
- 「歩かせろや」
これらのコメントからは、ライバルであるシュワーバー選手に直接打たれたことへの衝撃、オープナーという采配が裏目に出たことへの悔しさ、タイトル争いが厳しくなったことへの焦りや絶望感がひしひしと伝わってきます。
数字で見る厳しい現実~シュワーバー vs. 大谷 2025年シーズンの比較
以下は、両者の2025年シーズンの本塁打関連データを比較した表です(9月中旬時点)。
指標 | カイル・シュワーバー | 大谷翔平 |
---|---|---|
本塁打数 | 53本 | 49本 |
リーグ順位 | 1位 | 2位 |
試合数 | 145試合前後 | 146試合 |
打席数 | 520打席前後 | 673打席 |
月間最高本数 | 15本(9月) | 14本(9月) |
1試合複数本塁打 | 複数回(3本塁打もあり) | 複数回 |
対戦チーム本数 | ドジャース戦で複数本 | フィリーズ戦は? |
この表から読み取れるのは、単に本数で差が開いているだけではないということです。シュワーバー選手は大谷選手よりもかなり少ない打席数(約150打席以上少ない)で、より多くの本塁打を打っているのです。これは、シュワーバー選手の本塁打効率の高さを如実に物語っています。
また、シーズン終盤の9月に入ってからの調子の良さもシュワーバー選手が優位に立つ要因です。月間15本のペースは年間換算で60本を超える猛烈なペースであり、ここで差を広げられてしまったことが、大谷選手にとっては痛いところです。
なぜシュワーバーは如此に危険なのか~「別人」化した低打率の重砲手
カイル・シュワーバー選手といえば、日本では「打率は低いが、本塁打と四球は量産する」という個性的な強打者として知られていました。実際、昨シーズンは打率.197ながら47本塁打を放ち、史上初の「打率1割台での40本塁打・100打点」 という記録を打ち立てています。
しかし、今シーズンのシュワーバー選手は、かつてのイメージとは少し様子が違います。これまで以上に驚異的なペースで本塁打を量産しているだけでなく、打率も.261前後と、自己最高レベルの数字をマークしているのです。この“高打率”ぶりについては、「もはや別人やん笑」との声も上がるほどです。
さらに怖いのは、その爆発力です。今年8月には、1試合3本塁打の大暴れでドジャース戦を翻弄したこともあります。この時の活躍には、日本のファンからも「本塁打王あるだろ」「怖すぎる……」と焦りの声が上がっていました。
大谷翔平に残された逆転の可能性~数学的な希望と乗り越えるべき壁
シーズン終了まであと17試合前後。4本の差は決して小さくありませんが、数学的には逆転の可能性はまだ十分に残されています。
大谷選手自身、2年連続50本塁打以上にリーチをかけており、2シーズン以上連続で50本塁打以上を記録した選手はMLB史上わずか6人という偉業を達成しようとしています。彼らは、ベーブ・ルース、マーク・マグワイア、ケン・グリフィー・ジュニア、サミー・ソーサ、アレックス・ロドリゲスといった、そうそうたる名前ばかりです。
逆転への道筋として考えられるのは、
- 大谷選手が終盤にさらに調子を加速させ、1試たりとも複数本塁打など爆発的な打撃を見せること。
- シュワーバー選手が、故障や不調、あるいは相手チームの徹底的な敬遠策などにより、ペースが鈍化すること。
しかし、シュワーバー選手は現在、デビッド・オルティーズ選手と大谷選手が保持する「指名打者(DH)としてのシーズン本塁打記録(54本)」にあと3本で迫る好調さです。また、フィリーズの球団記録であるライアン・ハワード選手の58本も視野に入る位置にいます。簡単にペースが落ちるとは考えにくいでしょう。
さらに、大谷選手自身もチームの勝利という大義があります。監督のデーブ・ロバーツ氏はチーム勝利を最優先する采配をとります。時には、勝負を避けられたり、代打を送られたりすることも、本塁打王争いにおいては不利に働く可能性があります。
本塁打王争いの行方~歴史に刻まれるのはどちらの名前か
ナ・リーグの本塁打王争いは、カイル・シュワーバー選手と大谷翔平選手の一騎打ちと言ってよい状況です。3位のフアン・ソト選手(メッツ)が40本塁打ですから、差は9本も開いており、まずこの2人が抜けることはないでしょう。
シュワーバー選手がこのまま押し切るか、それとも大谷選手が驚異的な追い上げを見せて逆転するか。いずれにせよ、残りわずかな試合数で繰り広げられる両者の一進一退の攻防は、MLB全体の大きな見どころとなるはずです。
大谷選手にとっては、アジア人選手として2年連続の本塁打王という、これまた歴史に刻まれる偉業がかかっています。2023年シーズンにはアジア人初の本塁打王に輝いており、連覇達成となればその偉大さはさらに増すでしょう。
ファンとしてどう見守るか~期待と応援
4本差は確かに厳しいです。SNSに嘆きの声が溢れるのも無理はありません。しかし、大谷翔平という選手は、これまでに数えきれないほどの「不可能を可能にして」きました。
二刀流という挑戦自体がかつては「無謀」と言われましたが、それをMVP級の成績でやってのけました。2024年シーズンには、MLB史上初となる「50本塁打・50盗塁(実際には54本塁打・59盗塁)」という前人未到の記録を樹立しています。
「できない」という常識を破り続けてきた男です。シーズン終了までの音が鳴るまで、決して諦めない姿勢こそが、大谷選手の真骨頂かもしれません。
私たちファンにできることは、残り少ない試合を一つ一つ大切に見守り、結果がどうであれ、最後まで挑戦し続ける姿勢にエールを送り続けることではないでしょうか。
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